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レディ・バレンタインとグループテスト

ホンモノの中庭の彼、ラウル・アストの話題が終わったところで、はたと思い出す。

「ユリちゃん。グループテスト、あるって知ってる?」
「はあ!?」

ユリは驚いた。
ああ、知らなかったのか、と思ったら真逆の反応だった。

「バレンタイン。やっぱり変だよ。授業にすら集中できてないなんて。
 そんなの一週間前に言われたところじゃない! そろそろグループ作らなきゃ」
「……ごめんなさい……」
「謝るようなことしないの」

めっ! と子供を諭すようにユリは言った。
それからユリは頬杖をついた。
呆れるようなため息と共にゆっくりと言った。

「でも、私が言う前に気付くなんて。誰に聞いたの?」
「えっと……エルバ・ローウェンって人」
「って人、って……まさか、同じ弦楽専攻なのに、知らなかったわけ?」

へらへらと苦笑いをするバレンタイン。
ユリは「やれやれ」と肩を竦めた。


「エルバ・ローウェン。弦楽専攻のクラスじゃ有名な優等生よ。
 すっごく紳士的で、バレンタインが苦手なタイプとは正反対よ。
 二年生の女子のなかではラウル先輩に次ぐ、憧れの存在、かな。
 常に優しいし、苦手な曲で悩んでる時、相談に乗ってくれたんだって。
 今回のグループテストで、一緒のグループになりたがってる女子も多いはずよ」

あの、嵐のような人物が、紳士的な優等生?
およそ想像からかけ離れていて、なんだか遠い世界の話のような気がしてしまう。

「その人、もうグループ組んだのかなぁ」

「さぁね。ついこの前は、組んでみたい人が居るからって断っていたみたいなんだけどね。
 でも、未だに勧誘の声は収まらないみたいよ。
 ほら……彼と一緒のヴァイオリンのポジションにいたら、
 二人きりで練習とかできるじゃない?」

「ユリちゃんは、エルバ君と組みたい?」
「私はヴィオラだから、ヴァイオリンの子達ほど彼と一緒にやりたいとは思わないけど。
 そうね、彼の音嫌いじゃないかな。やってみたいって気持ちはあるかな」


(誘われたって言ったら、ユリちゃんは一緒にやってくれるかなぁ)

断られるのが怖くて、言い出せない。
断られて絶交するとか、喧嘩になるとか、そういうことは起こらないのに。
なにかにビビッている自分がいる。

「あ、あのね……」
「あ、予鈴鳴った! 戻ろうよ」

校舎に響き渡る予鈴の音に邪魔されて、結局言えずじまい。
ユリの言葉が、しこりのように残る。

『そろそろグループ作らなきゃ』

「はあ……」

ちゃんとグループ組めるのだろうか。
誰となってもいいとは思うのだが、やっぱり友達が居た方が楽しいだろうな。
未来への不安に、ため息は尽きなかった。


 

ありがとうございました&お疲れ様でした

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 前へ ≪ブログトップへ戻る≫ 第10話 レディ・バレンタインと王子様  
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*Comment

9話まで読みました! 

こんばんは~
バレンタインの苦悩が相変わらず手に取るように伝わってきます。
私としては彼女の書く小説の内容が気になるので気にせず書き続けてほしいんですけどね^^
大量のイルカ……救えるんでしょうか。
続き楽しみにしてますっ☆
では!
  • posted by るる 
  • URL 
  • 2012.11/13 22:25分 
  • [Edit]

Re: るるさんへ 

> こんばんは~
> バレンタインの苦悩が相変わらず手に取るように伝わってきます。
> 私としては彼女の書く小説の内容が気になるので気にせず書き続けてほしいんですけどね^^
> 大量のイルカ……救えるんでしょうか。
> 続き楽しみにしてますっ☆
> では!

いつもありがとうございます!!
恐縮です><
バレンタインの日常生活がちょっとメインになりかけていますが、もうしばらくご辛抱をw
  • posted by デジャヴ 
  • URL 
  • 2012.11/13 22:34分 
  • [Edit]

 

音楽は一人でするのもあれば、グループでするのもありますからね。
その辺りは協調性も非常に求められるものですからね。
一人で魅せるのもあれば、集団で魅せるのもありますし、
それらを合わせることができなければ一流とは呼べないですからね。
こういうテストはあるのも当たり前と言えば当たり前ですね。
  • posted by LandM 
  • URL 
  • 2013.01/27 06:56分 
  • [Edit]

Re: LandMさんへ 

こんにちは、コメントありがとうございます!

独りよがりな演奏は出来ませんからね。
オーケストラがテーマのドラマを見ると、指揮者との価値観が合わなかったり、
同じ楽器隊のなかで衝突したりといったシーンを見かけるので。
物語に取り入れました。
改めてコメントありがとうございました♪
  • posted by デジャヴ 
  • URL 
  • 2013.01/27 15:08分 
  • [Edit]

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