すっごくRPG!!

二次創作小説・オリジナル小説を掲載しております。

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

妖精の足跡(02)

  
 夕方に差し掛かる前に、ロランドたちは野宿の準備に取り掛かる。
 カロンは樹木にもたれて眠り、ロランドは彼を守りつつ薪になりそうな枝を拾う。
 狩りが得意なキッカには食材調達を頼む。
 そうやってカロンは寝ずの番をするために、二人よりも早く睡眠を取る。

 カロンが目覚めた頃には夜の帳が降り、風の音と虫の声が聞こえるだけの世界だった。
 ロランドはマントを体にかけた状態で、太い幹にもたれている。
 目を閉じているが、寝ているのかどうかは分からない。
 キッカは焚き火のそばで、動物の毛皮を体にかけて丸まっている。
 まるで野生児のような寝姿に、カロンは微笑を浮かべた。

 作っておいてくれた料理を遠火で温めながら、カロンは空を見上げた。
 白い月が輝く夜だった。満月に近づいている月の姿をぼうっと見上げながら、寝ずの番をするカロン。
 ロランドの規則正しい寝息が聞こえてくると、ようやくほっと一息つける。
 
 そんな時、キッカがぴくりと反応して起き上がった。

「どうしたの、キッカ」
「……気配がする」

 カロンは反射的に、そばに置いている剣を手にした。

「オグルかい? それにしては腐臭がしないね」

 怪物〈オグル〉が近いと、腐臭が漂う。まれに臭いのない怪物〈オグル〉もいるが、ほとんどは強い臭気を放つ。
 キッカも用心深くあたりに目を向け、耳を済ませる。

「……オグルじゃないみたい。でも、なにかを感じるの」
「行って見てこよう」
「ひとりで大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ。ロランドのことを頼んでいいかな」
「わかった。カロンさん、これ持って行って」

 キッカは荷物の山から、以前に立ち寄った町で手に入れたランプを取り出した。
 ランプの側面は、色つきガラスで花の模様をかたどっている。

「このなかに入っているロウソクは、火をつけると怪物〈オグル〉が嫌う匂いがするの。きっと役立つはず」
「いいのかい? お友達からもらったものだろう。万が一、壊してしまうことだって」
「カロンさんの命のほうが大事だから」

 カロンの言葉をさえぎって、なんの躊躇もなくキッカは言った。
 まっすぐに向けられる眼差しが、本心だと語っている。
 カロンはうなずいて、ランプを受け取った。



にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ  クリックしてくださると励みになります




《前へ ブログトップへ戻る 次へ≫
スポンサーサイト

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

カウンター

ブログランキング

にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ  

FC2Blog Ranking

ワンクリックで応援お願いします!

最新記事

プロフィール

デジャヴ

Author:デジャヴ


二次創作小説・オリジナルファンタジー小説を書いています。訪問して下さった皆様に少しでも楽しんでいただけると幸いです。

恋愛小説サイト『恋砂糖*ひと匙』も運営中


【補足と注意】

・過度な性描写・暴力シーンはありません。

・原作キャラでの同性愛は一切書きません。

・コメント、感想はありがたく頂戴いたします。誹謗中傷やマナーのないコメントは受け付けません。

・当ブログを利用するにあたり、一切の責任は負いかねます。あらかじめご了承ください。

・小説、イラストともに転載・複写×
著作権は放棄しておりません!

以上の点をご理解いただけますことを心よりお願い申し上げます。まだまだ不慣れですが、温かく見守っていただけると幸いです。

右サイドメニュー

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。