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【恋愛】 幸福の再来~白い蕾をつける花~  10

 卒業という節目を迎えれば、千里ひかりと会うことは極端に少なくなるだろう。
 だから、着かず離れずの関係を続けていた。
 お互いにどう想っているかなんて、言葉にしなくても分かっていた。

 文化祭の準備期間。
 ステージの幕裏。
 そして、二人きりの生徒会室で、人目を忍んで指先を触れ合わせることが何度かあった。
 指先を滑らせ、包んで、逃げる指先をまた絡めて。
 濃厚なキスのように彼女の指と触れ合った。

 馬鹿なことをしていると自覚はしていた。
 付き合う気はないのに。
 いや出来たらいいと思いはするが、恋人になってしまったら、きっと思い出で終わらせることが出来なくなる。
 だから、想いを押し隠してきたけれど。

 清次郎は千里ひかりを見つめた。
 いったいどうすればいい。
 受け入れるべきか、それとも――。

「圭にぃが会長のことを気にかけていたって話、覚えていますか」
「ああ」
「窓を見て、ため息をつくのが習慣になっていたって」
「あの人は他人を困らせるのが得意だったから」
「ふふっ、そうなんですよね。それで、圭にぃから相談されていたんです」
「相談?」

 千里ひかりは、こくんと頷いて微苦笑した。

「会長のため息をどうすれば無くしてやれるだろうって。幸せが逃げるって本気で思っていたみたいで。それから、私は生徒会室の窓を見上げるようになりました。会長がため息をついている姿を見て、ああ本当にため息ついてるなぁって思いました」

 清次郎は苦い笑みを浮かべた。
 千里ひかりは目を伏せて、かくりと首を傾けた。

「それから圭にぃのどうしようもなさに呆れて、会長に申し訳ないなって心の中で謝りました。それで、色々考えたんです。どうやって償おうかなって」
「話が重くなってるな」
「重い、ですかね。まぁ、あまり深くは考えていなかったんですけど……」

 千里ひかりは窓の向こうの空を見た。

「誰かのために動いてみたかったんです。誰かのために、何かをしてみたかったんです」

 真っ直ぐな瞳。
 真実を打ち明ける横顔に、目が離せなくなる。





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【恋愛】 幸福の再来~白い蕾をつける花~  11
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*Comment

No title 

指先を絡める…。
すごく高校生らしくてピュアでもあり
反面、セクシーでもあり、
やっぱりデジャヴさんの描写が上手いなあと思いました。
見習いたいです。(>_<)

真実を打ち明ける横顔に目が離せなくなる清次郎の緊張感が伝わってきます。

  • posted by Sha-La 
  • URL 
  • 2013.10/04 12:40分 
  • [Edit]

Re: Sha-La さんへ 

こんばんは^^
訪問、コメントありがとうございます♪

「指キス」と称して描写を色っぽくしてみました。
艶っぽい場面はこういう表現方法で行くしか――てへぺろ☆
某韓流ドラマのワンシーンで、指を絡めるシーンを見てから、
「指キス」シーンを書きたくて仕方なかったんです(笑)
  • posted by デジャヴ 
  • URL 
  • 2013.10/04 22:42分 
  • [Edit]

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