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【恋愛】 幸福の再来~白い蕾をつける花~  09

 生徒会室での昼食。
 メンバーは清次郎と、千里ひかりのみだった。
 二つの机を向かい合わせにして、二人は向き合いながら昼食をとっていた。
 プラスチックの箸が小さい音を立てる。
 静かな、静かな空気が流れていた。

「最後の晩餐ならぬ、最後の昼食ですね」

 静寂の中に、千里ひかりの声が響いた。
 そうだな、と清次郎が言葉を返す。

 カタカタと小窓が冬風に震える。
 生徒会室に備えられている二つの暖房のうち、一つが壊れているため、部屋の空気はどこか冷たい。
 それなのに、思い出という温かさがここにはある。

 千里ひかりのおかげで。

「会長、急に笑ったりしてどうしたんです?」
「いや。千里のおかげだなと思って」
「え?」
「俺一人じゃ絶対できなかったこと、してくれたから」

 千里ひかりは、目を穏やかに細めた。
 どこか誇らしそうに口元を結んだ。

「卒業式には、お花を用意しておきますね」
「そこは驚かせる為に黙っておくものじゃないか」
「お花以外のもので、驚かせるんですよ」
「それも言って良いものなのか」
「……私が言ったって秘密にしてくださいね」

 やれやれ、と清次郎は笑った。
 千里ひかりも笑った。
 笑ってくれたはずだった。

 やはり、と清次郎は目をあげた。

「あ~あ、やだな。最後まで、ちゃんとしようと……迷惑、かけたくなかった……のに」

 できれば泣かないで欲しかった。
 ずっと二人で気付かないふりをして、過ごしてきたのに。
 お互いが、お互いをどう思っていたか口に出さずに、ひたすら気付かないふりをして過ごしてきたのに。

「今日は、言いたいことがあったんです。だから、他の役員の方には申し訳なかったけれど、会長に伝えたいことがあったんです」


 打ち明ける日が来ることは、ずっと予期していた。
 自分たち「高校生」という生き物には「1つ違い」は大きな壁だった。
 だから、目を逸らし続けてきた。
 このまま、無かったことに出来たかもしれない想い。
 だけど――千里ひかりは。 





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【恋愛】 幸福の再来~白い蕾をつける花~  10
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*Comment

No title 

わあ~!
きゅんきゅんしちゃいます!
  • posted by Sha-La 
  • URL 
  • 2013.10/01 08:41分 
  • [Edit]

Re: Sha-La さんへ 

こんばんは^^

コメントありがとうございます♪
展開が若干早いかと思いますが……短編で終わらせたいので仕方ない!笑
更新が遅くて申し訳ないです><
  • posted by デジャヴ 
  • URL 
  • 2013.10/03 22:58分 
  • [Edit]

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