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【恋愛】 幸福の再来~白い蕾をつける花~  05

 副会長はぴたりと窓を閉めて、ぶるりと震えた。

「く~、冷えた冷えた」
「風邪をひいてしまうな」
「っすね。って、あーあ、窓開けたせいで書類飛んでる。ってそう! 会長、さっきの話は」

 ころころと話が変わる。
 清次郎はゆるく頭を振って、窓の外に再び目を向けた。
 千里ひかりが花壇から小走りに離れていくのを視界の端に捉える。

「まず先に会計に話を通してくれ。話はその後だ」
「その会計がとんずらしたんっすよ。頼れるのは――うう、さむっ……やべ、トイレ行きてぇ」
「……行って来い」
「戻ってきたらちゃんと相手してくださいよ!」

 それだけを言い残して、副会長は生徒会室から飛び出していった。
 行き違うように、千里ひかりが現れた。

「あの、お邪魔します」

 清次郎は言葉を選ぶように逡巡し、「いらっしゃい」と答えた。
 自分の住処ではないけれど、こう答えることに違和感はなかった。
 ただいま、と、おかえりを自然と口にしてしまうかのような親しみがここにある。


「会長とこうやってお話するのは初めてですね。顔合わせのときは自己紹介のみでしたし」
「そうだな」

 清次郎はふと苦笑した。

「扉の前だと隙間風が冷たいだろう。もっと中までおいで」
「あ、はい」

 椅子を用意すると、彼女は素直に座った。
 彼女の指先は、寒そうに赤くなっていた。握って温めたいと思ってしまう色だった。
 だが、ほぼ初対面の間柄でそれができるわけもなく。
 制服のポケットの忍ばせていた冷めかけのカイロを手渡すのが、精一杯の好意だった。

「使いかけで悪いけど、良かったら」
「ありがとうございます。ふふっ、温かい……」




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*Comment

No title 

もう、最高に胸きゅんです!

>彼女の指先は、寒そうに赤くなっていた。握って温めたいと思ってしまう色だった。
すごいな、そういう描写、私も書けたらいいな。

男子目線なんですけど、女性が読んでも胸きゅんですよねー。
  • posted by Sha-La 
  • URL 
  • 2013.09/25 01:00分 
  • [Edit]

Re: Sha-La さんへ 

こんばんは。
訪問、コメントありがとうございます^^

> もう、最高に胸きゅんです!
きゅんきゅんして頂けて嬉しいです!
糖度は少しずつ高くなっていきますよ(笑)

> >彼女の指先は、寒そうに赤くなっていた。握って温めたいと思ってしまう色だった。
> すごいな、そういう描写、私も書けたらいいな。

Sha-Laさんも書けていらっしゃると思いますよ^^
特に男性の力強さとか頼もしさとか、
そういった面がストレートに伝わってきて、ときめきます!!
私はSha-Laさんの文章が大好きですよ^^
魅力的な文章を書いていらっしゃると思います♪
  • posted by デジャヴ 
  • URL 
  • 2013.09/25 21:47分 
  • [Edit]

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