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アーモンドの花(4)

 教会を出て真っ直ぐに向かうは、雇い主の庭園だった。
 アーモンドの樹が広大な庭一面に植えられている。
 アーモンドの枝を引き寄せて、じっと見つめる。
 芽を出したものの、蕾は硬く閉じている。花が咲くまで、まだ時間が掛かりそうだった。


 翌朝――。

 いつものように鐘を鳴らして、イーサンは暖炉で暖まっていた。
 司教の気配を感じながらふと呟く。

「俺は、こんななりだから……きっと報われない」
「笑いなさい。優しく笑えば、彼女も微笑む」

 イーサンはなにも答えずに、庭園へ向かった。
 蕾は硬いままだった。



 また翌朝――。

「俺じゃ、彼女を幸せにできない」

 暖炉の揺らめく火を睨みながらイーサンが言う。
 だが、司教はいつものように変らぬ温かく響く声を返した。

「なぜそう思うのかね」
「他にもいい男がたくさん居るからだ」
「君は彼女を幸せにしたいと思うかね」
「もちろんだ」
「ならばその姿勢が大事なのだろう。答えは彼女が持っているんだよ」


 イーサンはなにかを考える風に黙って、また沈黙を突き通して庭園へと向かった。
 蕾は硬いままだった。




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