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暖かな陽のもとで (2)【ケイト&ネメア】

オルファウスは頷き、しげしげとケイトとネメアの顔を見つめた。

「そんなことがあったんですね。それで、あの鎌が」
「効果があるのかどうかは分からないんですけどね。なんせ、アタシたちがいれば村は襲われないから」

ケイトはくすくすと笑い、幼女の頭を撫でた。

「ノノアが大人になる頃には、この辺りも落ち着くと良いんですけど」

幼女はケイトを仰ぎ、目をぱちぱちと瞬く。
肩口で切りそろえた髪型が、昔のケイトを思わせる。
ノノアは飽きてきたのか、ネモに手を伸ばし、顔面をめちゃくちゃに撫で回す。
ネモは機嫌を悪くしながらも爪を立てようとはしなかった。
ケイトはノノアの手を引き寄せ「やめなさい」と優しく諌めた。

「すっかりお母さんの顔ですね」

「孤児院を営んでからは、柄じゃないことばっかりしていて。
……できれば昔なじみには見せたくない顔なんですけどね」
「いいえ。あなたは良い先生になるでしょう。
 たくさんの苦しみを乗り越えたあなたなら、きっと多くのものを教えることができるでしょう」
「オルファウス様がいらっしゃったら心強いのに。ネメアも喜ぶだろうし」
「甘やかしたらダメですよ、ケイト。いい加減、親離れしなければ」

ひとしきり笑って、ケイトはノノアを連れ立って席を立った。

「アタシ、お茶も出してないわ。ノノアいらっしゃい」

二人の姿を見送り、オルファウスはネモに声をかけた。
ネモはあからさまに肩の力を抜き、テーブルの上に乗った。
日当たりがよく、眠るのに最適だった。

「元気そうでなによりだ」

ネモはネメアではなく、ケイトの方へと顔を向けて言った。
オルファウスは頬杖をついて、いたずらな笑みを浮かべた。

「こう見えて、お前たちが旅立った後、ネモはケイトの心配ばかりしていたんです」
「余計なことを言うな」
「まあまあ。時には素直にならなければ」

ネメアは目を細め、ケイトとノノアの談笑に耳を傾けた。

「ネモがいたら、マシだったのかもしれないな」
「どういう意味だ」
「……あの子は、ずっと進むべき道に悩んでいた。のらりくらりと旅をしたいと言っていたが、彼女はバイアシオンでの戦乱を忘れられずにいた。生き方が分からないと、言っていた。持て余した力に畏怖していたのだ」
「そうだろうな」
「私は自分のことばかりで、彼女の傷を分かってあげられなかった。もし、父やネモがいたら、そんなことにはならなかったのかもしれない……」
「ネメア、それは違います」

オルファウスは首を振り、ネモもそれに賛同するように頷いた。

「お前は彼女と向き合うことで、人とどのように接するべきなのか、それを学んだのです。力ではなく、心で人と共存する。お前はそれを知るべきだった。
それに、ケイトは私たちと一緒にいたら気丈に笑っていたでしょう。
心の傷を見てみぬふりをして、押し隠して、笑い続けていたでしょう。

そして、いつの間にか私たちの目の前から消えていたかもしれない。

そう思うのです。
だから、ケイトはお前と一緒にいて良かったのです。
自分と同じような存在の、ネメアという孤高の存在が必要だったんです。
己がなにを恐れ、悲しみ、どうなりたいのか見つめ直すきっかけになったはずです」

ネメアは目を伏せた。

「そうだろうか」
「ならば、本人に聞いてみればいい」
「何度も聞いたが、そういうことは聞くなと怒られた。自分のことだけを考えろと」
「彼女らしい。ならば聞く必要はないのでしょう」
「………………」
「後悔してないってこったろうよ。それぐらい察してやれ」

ネモの気の利いた一言で、ネメアはようやく納得したように頷いた。

次回 暖かな陽のもとで(3) ≫

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