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重なる記憶(6) 【ケイト&ネメア】

ネメアはレミに家へと戻り休むように言いつけると、ケイトの後を追った。

交代の時間だと言ったとしても、彼女は睡魔がやってくるまで見張りを続けようとするだろう。
ケイトを探していると、控えめな歌声が聞こえてきた。
聞き覚えのある鼻歌に「ああ」とネメアは納得した。

城のなかでザギヴが一人のときによく口ずさむ歌だった。


「ケイト」
「……付いて来るなよ、ったく」
「今の歌は」
「え? ああ。ザギヴが教えてくれた歌だよ。闇に負けそうになったときに歌うと元気になるんだってさ」
「だからよく歌っていたのか」
「あんたが聞いていたって知ったら恐縮するだろうな、あの人」

ケイトは肩を竦めて笑うと、空を見上げた。

「行くよ、アタシは」
「わかっている。ただし、私は付いていかない」
「えっ? それはちょっと予想外」
「私の代わりに村の青年をつける」

一瞬目をパチパチと瞬くと、ケイトは噛みつかんばかりの勢いでネメアの胸倉を掴んだ。

「ふざけるな! 殺す気か!?」
「お前を信じて言っているんだ」
「足手まといだ!」
「その足手まといをどうにか村まで帰さなければな」
「……そういうこと……」

ケイトは、ぱっと手を放してネメアの肩を小突いた。

「生きて帰ってくるから、馬鹿なことを言わないで。頼むから」
「言質を取ったぞ」
「覚書でもなんでも書いてやるよ」
「ならば書いてもらおうか」
「調子に乗るな」

ほっとした顔でネメアが笑い、ケイトはばつ悪そうに頬を掻いた。
ネメアは目を細めるとケイトをじっと見つめた。

「帰ってきたら、好きに生きていい。お前を解放する」
「アタシのことはもういらないってこと?」
「そうじゃない。大陸を出るとき、私はお前と共に旅立つのが当たり前のように感じていた。
 だが今一度、次はケイト自身の意志で決めるんだ。
 自分自身がどう生きたいのか、もう一度見つめなおしてみるんだ」

ケイトはネメアに対して答えず、母屋に戻ると言い去ってしまった。

次回 重なる記憶(7) ≫
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