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二次創作小説・オリジナル小説を掲載しております。

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もう一つのメリークリスマス (13)

「今日はクリスマスだから。
 世界や宗教は全然違うんだけど、ここに居る人たちになにかを贈りたい。
 それで君に頼んだんだ。音楽は人を楽しませるものだから」

高木にそう言われて、美都は快くうなずいた。
もとよりそのつもりでいたのだ。
子供たちを見ていたら嫌とは言えない。
自分の歌で楽しんでくれるなら、むしろ本望だった。


美都がギターを取り出して何曲か練習していると、

「俺は、この国の三番目の王位継承者なんだ」

高木はぽつりぽつりと語り出した。
聞こえないふりをして弾き続けるが、高木は語ることを止めなかった。
だから、このままで良いのだと思った。

「母は、亡くなった先代の王の側室だった。
 でも、兄二人の母親たちからいびられていたらしい。
 
 俺はまだお腹に居たらしくて、母は俺を守るために向こうの世界に飛んだ。
 そこで出会ったのが、俺の育ての父だった。

 それから俺は、日本で生まれ、日本の名前と戸籍を与えられ、
 当たり前のように日本で過ごしていた。自分の容姿を不思議に思いながら、ね」


美都は指を止めて、高木をまじまじと見た。
高木はふっと笑った。

「魔法で日本人寄りの顔にしてるから、分からないだろ」
「魔法って存在するんですね」
「王族だけが得られる力だよ」


 魔法がかかった王族の戸籍名簿に名前を刻まれたら、異世界に飛ぶ力を始めとする魔法を得られる。
 この力で異世界を制圧しようとした先代の王は、軍隊を異世界に送り込もうとしたが、
 「異界への不可侵」の魔法によって呪われて、先代の王は崩御した。
 突然の崩御により、後継者を勅旨によって定めなかったために後継者争いが起こった。


「これまでの王が異世界に関わらなかった理由も考えずに、父は呪われ、あっけなく死んだ。
 俺にとっては、ただ遺伝子を受け継いだというだけで親近感すら沸かない存在だけどね。
 それでも、俺に課せられた職務は果たすべきだと思って、
 国の人々が心休める場所を提供しているってわけ。
 今みたいに、ここと向こうを行き来しながらね」






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