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もう一つのメリークリスマス (11)

教会の祈りの場にはたくさんの町民が居た。
肩を寄せ合い寒さをしのぎ、イスにもたれて眠っていた。

「おぉ、王子が帰ってきたぞ」

ざわめく広場をよそ目に、美都はあちこちを見渡した。
通気性が悪いだけあって臭いがこもっている。
顔をしかめたくなるのを堪える。息を詰まらせたせいで、ケホッと咳き込む。
さりげなく高木がハンカチを渡してくれたため、許可が下りたのだとわかった。
嫌味がないように気を遣いながら、ハンカチで鼻と口元を押さえた。

「倉庫の具合はどうだ」
「あと一ヶ月もつかどうか…」
「そうか。また対策を考えねばな」

側近ベイスと話し合う高木は、オフィスで見る時と同じだ。
上に立つ者の顔。
「美都ちゃん」と気さくに話しかけてくれる、あどけない表情はどこにもなかった。

「流行り病が起こらないだけマシか」

ひとりごちて、高木は美都の腕を捉えた。

「二階へ行こう。ここじゃ、君の体に毒だ」
「すみません……」

群がる人々をベイスが押し退けて、高木に守られながら二階へと向かう。
二階は比較的空気が澄んでいた。
代わりに階下よりも寒い。
かじかむ手に息を吹きかけ、勧められたイスに座った。

「説明してもらうより、見たほうが早かったですね」
「本当に君って子は」

高木の驚き混じりの苦笑に、美都は肩を竦めた。

高木が色々と隠してきたのは単にどこから説明すれば分からなかったのだろう。
ただでさえ異世界の出来事で、さらには内容が内容なだけに伝えにくい部分が多いはずだ。
実際に経験したほうが、すぐに事態を飲み込むことができた。






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*Comment

No title 

美都ちゃん、肝が座ってますね。
しっかりした子だなあと思いました。
  • posted by Sha-La 
  • URL 
  • 2013.06/08 19:00分 
  • [Edit]

Re: Sha-La さんへ 

コメントありがとうございます☆

> 美都ちゃん、肝が座ってますね。

芯の強い女の子を書くのが好きなんです。
見た目弱いけど、精神的にしっかりしている子が好き♪
しっかりした子になりたい・・・(切実っ)
  • posted by デジャヴ 
  • URL 
  • 2013.06/08 20:31分 
  • [Edit]

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