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レディ・バレンタインのじれんま

流れに任せて、ラウルに論文を一緒に読んでもらうことになった。
楽譜も一応用意したほうが良いと提案されて、バレンタインは従った。

教室と図書館を小走りに往復する。
その最中に、ヴァイオリンケースを持ったエルバと鉢合わせる。
個人指導か自習室に行くのだろう。

「あっ、おい、どこに行くんだよ」
「図書館!」

バレンタインは片手を振って、図書館へと急いだ。

「冷てぇの……」

バレンタインは図書館に着くと、深呼吸して息を整えた。
早く論文を読みたい。
はやる気持ちを抑えてラウルの元へ戻る。

「おかえり」

さきほどの焦った顔とは違い、余裕のある表情でバレンタインを迎えた。
イスをすっと引いてくれる。
隣に座る資格をもらえたみたいで、心臓が高鳴る。
ドキドキしきってしまって、ラウルの顔をまともに見ることができなくなった。

「始めようか」

二人でわからない言葉があったら、一緒に辞書、辞典を引いて読み解いていった。
三十分、一時間と時間はあっという間に過ぎていってしまう。

もしかしたら、ラウルが隣にいるから、時間の経過が早く感じるのかもしれない。

『小庭の妖精』に関する考察を読んでいると、図書館が急に騒がしくなった。

「今日こそ、マリーの課題曲に付き合ってよぉ」
「う、うん。わかってるよ」
「わかってないもん。わかってたら図書館に来ないでしょー!」

誰と、誰が、来たのか声でわかってしまい、バレンタインは構わず論文を読み続けた。
ラウルはくすくすと笑い、頬杖をついて声の方向を見ていた。
できれば見つかりたくないと微かに願っていたのだが。

「あ、バレンタインさんだぁ」

見つかったか。
嫌な展開が目に見え、顔を上げたら案の定エルバが怖い顔をしていた。
だが、いつもならすぐに出てくる非難の声も、マリーが居るために出てこないのだろう。
不機嫌さをいっそう深めて、バレンタインたちの前に立った。
対照的に、ラウルは頬杖をついたまま微笑をいっそう深めた。

「彼女連れ? エルバ」
「やだぁ、マリーまだエルバ君の彼女じゃないですよぉ」

とか言って、エルバの腕にまとわりつく。
バレンタインは表情を硬くして、押さえていた本の端をぎゅっと握った。






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