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レディ・バレンタインと甘い罰

「あ、あった」

書棚の一番上に『ククリ集の基礎考察』の背表紙を見つける。
背伸びをすれば届くだろう、と思ったのだが。

「あれ、う~」

自分は決して背が小さいほうではなかったのに。
届かない。
諦めて踏み台を探そうと首をめぐらせると。

「せ、先輩っ」

ラウルはバレンタインの顔を覗き込み、ふっと笑った。
ぽんっと頭に本を乗せられ、思わぬ重みにバレンタインは首をすくめた。

「案外冷たい奴なのな」
「へ?」

ラウルはさっと身を離し、机にもたれながら腕を組んだ。

「俺を放ってどこか行くんだから。普通、大丈夫ですかとか、何かしましょうかとか、あるだろ?」
「そっとしておいた方が良いのかと、思って……その、ごめんなさい」
「ダーメ。許さない」
「えぇ」

バレンタインの「へ」の字に曲がった口元を見て、ラウルは声を立てて笑った。
笑いを滲ませた声で、ラウルは言った。

「罰として、俺に指二本差し出して」
「は、はい?」
「いーから、ほら」

顎をしゃくって、そう言った。
バレンタインは渋々、右手の人差し指と中指を見せた。
ラウルは子供のような企み顔で、首を振る。

「誠意が足りない。もう一歩前に出て」
「誠意って」

なにをしたいのかわからない。
わからないから、別に大したことじゃないだろうと思って一歩進み出る。
これじゃあ、目潰しするみたいだ。
なんだか危ない気がして、腕の高さをうんと下げる。

「あっ――――」

差し出した指が、大きな手に包まれる。
優しく、熱く、甘く。
ラウルの指が、バレンタインの細く白い指の側面をなでた。

「先輩……わ、私、ソノ、ヨ、用事、ガ」
「顔、真っ赤。可愛いね」






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