FC2ブログ

すっごくRPG!!

二次創作小説・オリジナル小説を掲載しております。

Entries

レディ・バレンタインと楽しい音楽

全体練習が始まって一週間。
サラは相変わらず厳しい指摘や注意を受け、唇を噛む思いをしていた。
でも不思議と、もう辞めてやりたいと思う気持ちは沸いてこなかった。
今までなら泣き出していたはずなのに。

(どうしてだろう)

ヴァイオリンだけで音合わせをしている最中、アーロンと目がぱちりと合う。
アーロンは目を細めて口元に笑みをつくった。
サラは気恥ずかしさに目をそらし、下唇をちょっとだけ噛んだ。

(どうしよう……楽しい、かも)




バレンタインが図書館で調べものをしていると、とんっと肩を叩かれる。

「あ、先輩。こんにちは」

ラウルはわずかに息を切らせて、手だけで挨拶を済ました。
そばにある学習机の椅子にどっかりと座ると、目に掛かる髪を掻きあげた。
暑いのかネクタイを緩めて、鎖骨が見えてしまうほど襟を広げた。

「ここは安全地帯だ……」

ようやく話したかと思えば、そんなことを言う。
バレンタインは微笑み、うなずいた。
かつて自分もそう思っていたから、その感想については共感できる。
ラウルが何から逃れ、ここを安全地帯と称するのか、なんとなく察することができた。

「ファンクラブ、ですか」
「うん。追いかけられちゃって」

珍しくラウルが苦笑いをした。
深いため息を吐きながら、机に突っ伏してしまう。
相当参っているのだろうか。
バレンタインは声を掛けるのがためらわれ、探しものの続きをした。

約150年前の作曲者メストールが創作した『ククリ』集についての解説書を探していたのだ。
愛娘との関係性や、メストールの創作姿勢が載っている本があることを願う。
それを読めば、少しは作曲者の意図がわかるかもしれない。
グループ課題を不可に終わらせたくない。その思いで探し続ける。






ありがとうございました&お疲れ様でした

  クリックしてくださると励みになります

前へ ≪ブログトップへ戻る≫ 第36話 レディ・バレンタインと甘い罰
スポンサーサイト

*Comment

 

こんにちは!

やっぱりラウル先輩、現われるんですね。
安全地帯に二人きり~(//▽//)♪
癖のある二人に挟まれちゃうと、惑いますねw
揺れてほしいな、なんて思ってしまいます。←オイ
  • posted by 椿 
  • URL 
  • 2012.12/15 16:13分 
  • [Edit]

Re: 椿さんへ 

こんにちは!
コメントありがとうございます><

> やっぱりラウル先輩、現われるんですね。
> 安全地帯に二人きり~(//▽//)♪
司書「私、ここに居るんですけど…」
って言われそうなくらい、二人で雰囲気作っちゃってますよね(笑)

> 癖のある二人に挟まれちゃうと、惑いますねw
> 揺れてほしいな、なんて思ってしまいます。←オイ
ぜひ次回も読んでみてください♪

  • posted by デジャヴ 
  • URL 
  • 2012.12/15 22:23分 
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

カウンター

ブログランキング

にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ  

FC2Blog Ranking

ワンクリックで応援お願いします!

最新記事

プロフィール

デジャヴ

Author:デジャヴ


二次創作小説・オリジナルファンタジー小説を書いています。訪問して下さった皆様に少しでも楽しんでいただけると幸いです。

恋愛小説サイト『恋砂糖*ひと匙』も運営中


【補足と注意】

・過度な性描写・暴力シーンはありません。

・原作キャラでの同性愛は一切書きません。

・コメント、感想はありがたく頂戴いたします。誹謗中傷やマナーのないコメントは受け付けません。

・当ブログを利用するにあたり、一切の責任は負いかねます。あらかじめご了承ください。

・小説、イラストともに転載・複写×
著作権は放棄しておりません!

以上の点をご理解いただけますことを心よりお願い申し上げます。まだまだ不慣れですが、温かく見守っていただけると幸いです。

右サイドメニュー