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レディ・バレンタインと焼きもち

教室にヴァイオリンを取りに行ったバレンタイン。
教室の外で待っていたエルバは無言のまま、自習室へと向かう。
気まずさに重いため息をつきながら、バレンタインはエルバの背を追った。

もう少しで自習室に着く、というところでエルバは急に立ち止まった。
エルバは勢いこんで、バレンタインに向きなおった。

「なに言い寄られてんだよ。それとも付き合ってんのかよ、あいつと」
「あいつって、先輩なのに……」

目が合って、慌ててバレンタインはそらした。
エルバは廊下の壁に背をもたれて腕を組み、ため息をついた。

「いいんだよ。あんな奴、あいつで充分だ」
「ロイ君のお兄さんだから、面識あるんだろうけど……でも、それはよくない」

バレンタインが懸命にふりしぼった言葉に、エルバは顔をしかめて言い返す。

「あいつを庇うんだな。あぁ、もしかして惚れたのか? あいつ、顔だけは良いもんな」
「なによそれ。そんな話してないじゃない」
「じゃあ何で手なんか繋いでんだよ」
「あれは先輩が、急に……とにかく、エルバ君には関係ない!」
「あっそう。そうだな、俺には関係ないよ」

沈黙が漂う廊下。
しばし黙りあっていると、廊下の向こうから女子の声が上がった。

「あ、エルバ君だぁ!」
「チッ……んだよこんな時に。……コホンッ――やあ、どうしたの?」

性格をころりと変えて、まさに紳士的な顔をつくったエルバ。
あまりの変りようにバレンタインは目をぱちくりと瞬いた。
女子は目をキラキラと輝かせて、エルバの袖口を握った。

「マリーの課題曲見てくれるって言ったじゃない。マリー、約束守ってくれないと怒るよぉ」
「あ、あぁ、ごめんね。俺もグループ課題の方をやらなきゃいけないから」
「そうそう、そのことも聞こうと思ってたのー。
 マリー何度も組もうって言ったのに。
 結局誰と組んだの? 言ってくれたらマリーいつでもエルバ君と組むんだから」

ずいずい、とエルバとの距離を縮める女子生徒。
バレンタインはバカらしくなって、肩をすくめた。
悩んで損した。
エルバが中庭の男子だとは思えなかった。
もしそうだったら、自分の目の前で、他の女子とこんなに密着するはずない。

「私、先に自習室入ってるから」
「なっ、バレンタイン! まだ話は」
「あー、エルバ君。マリーのことは名前で呼んでくれないのにぃ」
「そうだったかな。今度呼ぶね」

バレンタインの感情が急激に冷え切っていく。
中庭の男子のほうがよっぽどロマンチックで、紳士的だと思った。
バレンタインは苛立った手で自習室を開け、入りかけにエルバを見た。

「どうぞごゆっくり」

満面の笑みで自習室の扉を閉めた。

「どしたの、バレンタイン」

珍しく怒った顔をしているバレンタインに、ユリが首をかしげた。

「なんか、ムカツク」
「は?」

ぷりぷりと怒ったまま、バレンタインはヴァイオリンを取り出した。






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