FC2ブログ

すっごくRPG!!

二次創作小説・オリジナル小説を掲載しております。

Entries

レディ・バレンタインと戸惑う心

「君はいつも図書館に来ているんだろう?
 そして、いつも同じ席に座っていたんじゃないかな」

――――図書館から見える中庭。ひとりの男子学生がヴァイオリンを弾いていた。
あの日、自分は確かに彼を見ていた。彼は、『音楽を恋人だと言うだろうか』と考えていた。


「その顔は、思い当たる節があるようだね」


――――あの日の足音は、迷いがなかった。
『あ、居た』

――――どうして分かったんだろう。
『しばらく図書館通わなかった時、あったよな』

――――どうしてあんなことを訊いたの。
『中庭って屋内だと図書館が一番見渡しやすいだろ。お前、そいつの正体見てないの』



「私、知りません。そんな人、知りません」

バレンタインは熱くなった頭で、必死に否定した。
そんなことない。
そんなはずない。

『そいつの名誉のためだ。言えば引くだろ、確実に。ストーカーみたいなもんだろ』

うそだ、うそだ、うそだ。

「バレンタイン!」

エルバの声に、バレンタインは振り返った。
いつエルバが来たのか、全然わからなかった。
エルバは苦々しい顔でラウルを見返し、それからバレンタインを見た。

「探した。課題の練習、するんだろ。行くぞ」
「ごめ……あの、ごめん」

動揺しきったバレンタインは、まともにエルバとは目を合わせようとはしなかった。
ラウルはくすりと笑うと、バレンタインの手を解放した。

「練習がんばってね」
「は、はい……」
「それと、さっき言ったことも考えておいて」

エルバに催促されてバレンタインは歩き出す。
どうして私なんかを。
バレンタインは戸惑う心を抱えたまま、不機嫌なエルバの後を追うのだった。





ありがとうございました&お疲れ様でした

  クリックしてくださると励みになります

前へ ≪ブログトップへ戻る≫ 第32話 レディ・バレンタインと焼きもち
スポンサーサイト



*Comment

No title 

祝福を普通に受けることができないのが、今までの生活感環境だったのでしょうか。不幸に慣れ続けると、幸せになるのが怖いと言うのがありますけど、それと同じ類でしょうかね?
お久しぶりです。スランプは抜けられたようで。更新されており何よりです。
  • posted by LandM 
  • URL 
  • 2013.07/15 14:28分 
  • [Edit]

Re: LandM さんへ 

こんばんは!
お久しぶりです^^
訪問、コメントありがとうございます♪

スランプは抜けられたのですが、
なかなか更新が出来ずにおります。
またふとした時に、お立ち寄りくださると嬉しいです!
  • posted by デジャヴ 
  • URL 
  • 2013.07/17 23:35分 
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

カウンター

ブログランキング

にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ  

FC2Blog Ranking

ワンクリックで応援お願いします!

最新記事

プロフィール

デジャヴ

Author:デジャヴ


二次創作小説・オリジナルファンタジー小説を書いています。訪問して下さった皆様に少しでも楽しんでいただけると幸いです。

恋愛小説サイト『恋砂糖*ひと匙』も運営中


【補足と注意】

・過度な性描写・暴力シーンはありません。

・原作キャラでの同性愛は一切書きません。

・コメント、感想はありがたく頂戴いたします。誹謗中傷やマナーのないコメントは受け付けません。

・当ブログを利用するにあたり、一切の責任は負いかねます。あらかじめご了承ください。

・小説、イラストともに転載・複写×
著作権は放棄しておりません!

以上の点をご理解いただけますことを心よりお願い申し上げます。まだまだ不慣れですが、温かく見守っていただけると幸いです。

右サイドメニュー