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レディ・バレンタインと噂の正体

サラにグループを組もうと誘ってきた男子は、アーロンと名乗った。
ずっとサラに声を掛けたかったのだが、見るたびにヴァイオリンの練習をしていて、
なかなか声を掛けられなかったと説明した。

「実は、メンバーは集められるだけ集めてみたんだ。フィオン先生の力も借りて、ね」
「どうして、なんで勝手に、そこまで」
「ごめん。気を悪くしないで……その、ごめん」

アーロンは目を伏せた。

「君の、力になりたかったんだ」

サラは驚いた。
力になりたいと言ってくれるような、そんな活動をした覚えはない。
利己的な感情を持つ自分を、そんな風に見ているなんて。
居心地が悪くなって、サラは背を向けた。

「あなた、私のこと何も分かってない!」
「え?」
「だって、私……立派なことしていないもの」
「でも、サラ。君はイルカを助けようって」

サラは苛立ったように奥歯を噛んだ。

「私、ヴァイオリンが嫌いなの。本当は、もうこれ以上見たくも触りたくもない。
 だけどね、身勝手に辞めたんじゃ怒られるだけだから、あの予言を利用したの。
 辞めるためには正当な理由が必要だったのよ。潮風に楽器が傷んだら、終わりでしょう?」

自暴自棄なサラの笑い声。

「最低でしょう? 分かったなら、二度と話しかけないで。私を、正義にしないでちょうだい」

サラは逃げるように走り出した。

「バカみたい。せっかく声をかけてくれたのに、何やってのよ私」

ずっと堪えて、堪えて我慢してきた涙が一気に溢れ出した。
もうなにもかもお終いだ。








バレンタインは身を固めた。
今なんと言ったんだ、この人は。

ラウルはバレンタインの手に、自分の手を重ねた。

「君と会った日のお昼にね、俺中庭でヴァイオリンを弾いていたんだ。
 中庭から見えるすべての教室を見ながら、ね」

あの、と言いさしたバレンタインの唇を、ラウルの人差し指が塞いだ。

「ほとんどが自習室と、個人指導室だった。
 でも、すべて防音室だから音が届かない上に、
 いつも人が入れ替わるから、特定の人物には聴かせられない。
 じゃあ、可能性は一つだけだ。そう、音が届く場所は一箇所だけ」

バレンタインの顔が真っ赤になる。

「分かったかい?」
「あの、そんなはずありません。だって、そんな」

ラウルはバレンタインの指を絡めて、ぎゅっと握った。
ドキリとして、バレンタインはたじろぐ。

「あの日、図書館に来て納得したよ。
 この奥のスペースからだけ、中庭が見える。
 大木のそばに立つ人間の顔も、はっきりわかるはずだ」

畳み掛けるように説明していくラウル。
バレンタインはこれ以上聞きたくないと、頭を振る。
気付きたくない。
そんな事実なんていらない。






ありがとうございました&お疲れ様でした

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次へ ≪ブログトップへ戻る≫ 第31話 レディ・バレンタインと戸惑う心
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*Comment

こんばんは(^^) 

こんばんは!

ちょっぴり妄想から冷静に戻りましたw
ラウル先輩、ソフトに責めつつ、逃げ場を封じていきますね。
頭が良くて癖のある人、側にいたら落ちつかないけど、こうして外から見るのは大好きです←オイ
これからどうなるんだろう?? 気になります!

いつも楽しい時間をありがとうございます❤
また楽しみに来させてくださいね(^^ノシ

  • posted by 椿 
  • URL 
  • 2012.12/10 20:41分 
  • [Edit]

Re: 椿 さんへ 

こんばんは!
訪問&コメントありがとうございます><

> ラウル先輩、ソフトに責めつつ、逃げ場を封じていきますね。
彼はなかなかやり手ですよw
そういう設定にしたのは私だけれど(o゚c_,゚o)

楽しいと言って頂けると、本当に励みになります><
そう思っていただけるよう、これからも応援を力に頑張っていきたいと思います♪
  • posted by デジャヴ 
  • URL 
  • 2012.12/10 20:51分 
  • [Edit]

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