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レディ・バレンタインの謙遜

「やっぱりバレンタインはすごいね。音が滑らかだよ」

感心したようにユリが言った。
ロイもうなずいた。

「噂通り才能があるよ。図書館に通いつめるほど勤勉だし、尊敬する」
「私、尊敬されるほどのものは持ってないよ」
「なにそれ、謙遜?」

エルバがふいに指摘した。

「お前さ、それが連中の癇(かん)に障ってるの気付いてないの?」

バレンタインは唇を噛んだ。頬がほてり、うろたえる。
見かねたユリがエルバをとがめる。

「ちょっと、エルバ・ローウェン!」
「真実だろ」

いじわるな言い方。
でも言い返せない。
彼の言うとおり「真実」だから。

「でも、真実じゃないこともある」

口をついて出た台詞に、言った自分が一番驚いた。
三人はきょとんとして、バレンタインを見やった。

「ご、ごめんなさい。私、なに言ってるんだろう」

気まずい空気にロイが嘆息した。

「エルバのせいだからね」
「なんで俺が」
「ユリさん、飲み物買いに行こうよ。なにが飲みたい?」

尋ねられ、バレンタインは戸惑いながらも「紅茶を」と頼んだ。
ロイは快くうなずき、エルバの背中をひとつ叩いた。
ユリもエルバの肩を押しやって、ロイと一緒に買出しに行った。

「ってぇ……なんだよ、二人して」

背中をさすりつつ、エルバはベンチに座った。
突き刺さる視線。
さっきの気まずさから急に二人きりになるなんて。

たまらず、バレンタインは背中を見せた。






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*Comment

No title 

そこまでバレンタインの評価が高いということになると、
おそらくそれは尊敬ではなく畏怖の類に入りますね。
努力して手に入れれそうなものは好意の類の尊敬に入りますが、バレンタインの才能というのは他人を努力を台無しするような絶望を与えるような鬼才の才能の持ち主なんでしょうね。でないと、そこまで嫌われる要素がない。。。
  • posted by LandM 
  • URL 
  • 2013.03/17 09:13分 
  • [Edit]

Re: LandM さんへ 

こんにちは。
訪問、コメントありがとうございます^^
そうですね、その印象というか感想通りです。
ただ、その努力を他人には見せていないという場合も、人によってはあるかもしれませんからね。
誰しも他人のことをすべて知っているわけではないので。
  • posted by デジャヴ 
  • URL 
  • 2013.03/17 12:14分 
  • [Edit]

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