FC2ブログ

すっごくRPG!!

二次創作小説・オリジナル小説を掲載しております。

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

レディ・バレンタインと仲間たち

大通りに面した公園。
面積のほとんどが芝生で、幼児たちが遊ぶ遊具は少ない。
「ピクニックしたくなるね!」と笑うのはユリだった。彼女らしい感想だ。
車道から離れ喧騒が遠のいたところで、チェロの音が風に乗って流れてくる。

「やっぱり来てた。ほら、来いよ」

エルバはすたすたと歩き始め、ユリとバレンタインも後をついていく。
チェロを弾いていたのは、眼鏡をかけた男の子だった。
顔立ちの良さに、バレンタインは首をかしげた。
誰かに似ている気がする。

公園に設置された木製のベンチに座り、優雅に奏でる。
彼から少し離れた場所に、観衆ができていた。
それぞれがのんびりと過ごしつつ、彼の音色に耳を傾けているようだった。

「ロイ!」

チェロの音がピタリと止み、ロイと呼ばれた男の子は顔を上げた。
眩しそうに目を細め、片手を上げた。

「待たせたか?」
「集合時間よりまだ早いけど……待ったことになるのかな?」
「やほ~ロイ君! お昼は食べてきた?」
「こんにちは、ユリさん。ちゃんと食べてきたよ。それから――」

ロイがバレンタインを見る。

「は、初めまして! ヴァイオリン専攻二年、バレンタイン・ヴァスタです!」

勢いよく頭を下げるバレンタインに、ロイは控えめに笑った。

「チェロ専攻二年、ロイ・アストです」
「もしかして、ラウル先輩の」
「弟です」
「自己紹介は後で良いだろ。始めるぞ」

ロイとユリは頷きあい、楽器の準備を始める。
エルバは鞄から楽譜を取り出し、バレンタインに「ん」と突き出した。
楽譜は二種類。どちらも弦楽四重奏曲だった。

「今日は顔合わせだ」

エルバは楽器を用意しながら言う。

「俺らで組むぞ。グループテスト……なにぼさっとしてんだよ。準備!」
「は、はい!」

しりを叩かれた馬のように動き出すバレンタイン。
ユリは自分の周囲に楽譜を浮かせて、ページがちゃんと並んでいるか確かめていた。

「実はさ、あの後エルバ・ローウェンと意気投合しちゃってね~。
 エルバ・ローウェンがチェロ専攻の学科に知り合いがいるって言うんで、ロイ君に頼んだのよ」
「僕とエルバは幼馴染なんだ」

バレンタインもユリにならって、手のひらに乗せていた楽譜を魔法で浮かばせた。

「あれ……この曲、授業でやったよね?」
「弦楽四重奏に編曲されているのを配られてたんだよ。つまり、俺たち全員弾けるってわけ。
 いいか、15分程度の指慣らしの後にあわせるからな」

エルバに仕切られる形で、練習は始まった。






ありがとうございました&お疲れ様でした

  クリックしてくださると励みになります

次へ ≪ブログトップへ戻る≫  第21話 レディ・バレンタインと小さな演奏会
スポンサーサイト

*Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

カウンター

ブログランキング

にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ  

FC2Blog Ranking

ワンクリックで応援お願いします!

最新記事

プロフィール

デジャヴ

Author:デジャヴ


二次創作小説・オリジナルファンタジー小説を書いています。訪問して下さった皆様に少しでも楽しんでいただけると幸いです。

恋愛小説サイト『恋砂糖*ひと匙』も運営中


【補足と注意】

・過度な性描写・暴力シーンはありません。

・原作キャラでの同性愛は一切書きません。

・コメント、感想はありがたく頂戴いたします。誹謗中傷やマナーのないコメントは受け付けません。

・当ブログを利用するにあたり、一切の責任は負いかねます。あらかじめご了承ください。

・小説、イラストともに転載・複写×
著作権は放棄しておりません!

以上の点をご理解いただけますことを心よりお願い申し上げます。まだまだ不慣れですが、温かく見守っていただけると幸いです。

右サイドメニュー

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。